声
事例研究をとおして思う
野口 寛子
1
1熊本県八代保健所
pp.92
発行日 1974年2月10日
Published Date 1974/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205429
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家庭訪問指導事例を中心にして,保健婦業務を考える研修会がある日もたれた。その事例提供をしてほしいとの要請を受けたが,担当地区替えのあったやさきであり,まだ訪問にも1〜2回しか行ってない状態だったのと,かけだしの私にはとうていできないことの不安から一応断わった。しかし,ごく日常の結核の事例をたたき台にしたいからとのことで,日ごろ,事例研究の必要性を感じていた私にとって,勉強するよい機会であり,また未熟であればそれだけ保健婦のいいたたき台になるのではないかと考えなおし,まとめることにした。
日ごろの不勉強がたたって,まずまとめ方から困った。先輩の助言とあれこれ雑談を参考にしながら,なんとかまとめた。事例は,昭和45年以来,保健所保健婦が3人で交代して受持ったものであった。訪問記録をとおして,どれだけの情報が得られるか内心不安だったが,比較的よく書き残されていたために,発病から保健婦との出逢い,その後の経過をつかむことはできた。
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