住民の保健婦への認識について—アンケート調査から

はじめに

　前報（保健婦雑誌28巻10号）で大都市の保健婦活動（住民の健康状況）について述べたが，現在の過密都市である名古屋市において，保健婦業務は地域に浸透していないのではないかと反省させられる。それは所内業務その他で長期間，地域へ訪問しなくても住民からは，なんの反応も苦情も出ないし，保健婦業務を知らない人が多いことからも推察される。

　したがって，この機会に住民の健康状態を知るとともに保健婦に対する住民の認識度を把握できれば，そのなかから住民のニードをつかみ，保健婦業務の参考資料として仕事の方向づけをうることができるのではないかと考えて，この調査も合わせて実施した。