声
ケースとともに歩んで
巧 芳子
1
1石川県珠洲保健所
pp.6
発行日 1972年5月10日
Published Date 1972/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205078
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患者さんは36歳の分裂病の主婦で,発病は不明である。妹の主治医が姉も分裂病であると診断しているが,本人は一度も受診せず,服薬も全くしたことがない。妹(33歳)が分裂病で措置入院し,仮退院となり"分裂病の姉と同居しているが,家族内の人間関係や,仕事をどの程度こなしているかなど,観察してほしい"と病院から訪問を依頼されたことにより,彼女との接触が始まる。
あの土地で,仮退院中の身で仕事があるだろうか。家のなかに閉じこもっているだけに終わっていないだろうか。姉の病状は現在どうなのだろうか。心配になり,依頼日より1か月早い46年11月に訪問する。
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