研究・調査・報告
老人向け多目的体操の考案
長谷川 満子
1
1大阪市城東保健所
pp.55-58
発行日 1972年1月10日
Published Date 1972/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205019
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生理的加齢とともにくる老化現象として現われる運動機能,および意欲の低下を予防したり,現在の能力を維持するため老人に適した運動を行なうことは,体力を保持していくために必要であることは論をまたない。老人の願いである健康で長寿であることに対して,老人自身も積極的に散歩や体操をしている者も多い。しかし,健康の増進を図りたいという意識はもっていても,どうすればよいのかわからず,そのために積極的な努力はしていないというのが現状である。
そこで,集団健診における機能診断のスクリーニング,軽度のリハビリテーション,音楽と集団によるアミューズメント,老化防止などの要素を組み入れて,各関節に運動を与える老人向けの多目的体操を考案した。この体操は,老人になじみのある俗曲"ギッチョンチョン"と,子供のころ愛唱した"うさぎとかめ"に各関節の運動を取り入れてふりつけ,楽しみながら集団としても,個人としても続けられるように工夫したものである。
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