研究・調査・報告
学校健康診断の待時間に関する研究
見藤 隆子
1
1東京女子大学短期大学部
pp.65-71
発行日 1971年12月10日
Published Date 1971/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205010
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1.はじめに
臨床医療の場や一般健康診断の場にあっては,被検査および検査者の待時間を考慮して診療・健診が計画されることは少ない。しかし高い利潤を常に追求する企業にあっては,客へのサービスとそれへの必要経費という関係で,オペレーションズーリサーチの考えを導入した科学的検討がなされている。たとえば,スーパー-マーケットを利用するお客の数に対して,何台のレジと何人のレジ係を用意するのが最も経済効率として高いかを,待ち行列シミュレーション(数学の待ち行列を使ったモデル実験)で考えるしかたなどである。
学校の健康診断では検査者の待時間は0,検査所要時間の分布は,どの検査もほぼポアソン分布と考えられる。したがって学生の待時間を最少にするには,各検査の所要時間をできるだけ一定にし,学生に来所を求める時間の間隔を細かくすることが要点であろうと思われる。
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