特集 学校保健と養護教諭の実態
わたしの一日
心身とも疲労,思考散漫
藤田 良子
1
1東洋英和女学院
pp.54-55
発行日 1971年11月10日
Published Date 1971/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204984
- 有料閲覧
- 文献概要
本誌から,養護教諭は雑務が多くて年間計画の半分も実施できないと聞くが,そのへんをなまのまま,ドロドロしたものを書くようにと,このテーマを与えられた。引き受けながら,何を雑務というのか迷っている。いま,私の周辺から"これが雑務だ"と切り離してしまうものが見当たらないのである。流感予防注射の申込書がある。スキー学校の健康調査と検尿資料がある。PTAへの出席依頼や生徒指導委員会で検討中の印刷物が載っている。そこへ救急の連絡がはいってくる。
学校には教員・事務職員・用務員という職種があるが,明確に区分できる仕事は多くないと思う。教員は授業と生徒指導をしていればよいものではないし,事務職は生徒指導をしなくてよいというわけでもない。生き,活動している人間相手の仕事では,その場で最優先されるものは何かを考えながら流動的に仕事をすることがたいせつなのではないか。ここに私の一日を記して自由に判断していただきたいと思う。
Copyright © 1971, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.