第28回日本公衆衛生学会総会シンポジウム
3.食品衛生行政の立場から
鴛淵 茂
1
1厚生省環境衛生局食品衛生課
pp.13-14
発行日 1971年7月10日
Published Date 1971/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204938
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鴛淵 食品行政の立場からお話することになっておりますが,資料(総会特集号No.1)の44ページに大体申し上げたいことは書いてございますので,ただいま両先生から経過ならびに今後の対策についてのご意見がございましたので,この要旨はあとで触れることにいたしまして,いまご指摘になられました点をまず申し上げてみたいと思います。
第1点のカネミライスオイル中毒事件でございますが,これは座長の先生からご指摘のように,まだ継続中の,事件が終わっていない,進行中のものでございます。と申しますのは,一応発生原因その他は判明をいたしましてこれ以上の発生はないと思いますけれども,まだ先ほどお話がございましたように,世界でも非常にめずらしい食中毒でございまして,治療法の開発が,3年間約7,000万円の研究費を投じましてお願いしているわけでございますが,まだ解決をしない。したがいましておかかりになった患者さんは非常にそのためにご苦労なさっているわけでございまして,私どものほもう1日も早くこの治療法の開発がなされますことを関係の医療人の方々にお願いする次第でございます。
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