実態をさぐる
BHC汚染牛乳をめぐって
pp.52-53
発行日 1970年8月10日
Published Date 1970/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204740
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去る4月21日厚生省の食品衛生調査会と残留農薬部会の合同部会は,牛乳のBHC汚染を指摘し,人体に障害が起きる心配があるとの意見を提出した。昨年のチクロの問題もまだ十分に規制がなされておらず,未解決の状態の時,また食品衛生の問題がもち上がったということで,国民に大きな不安とショックを与えている。
牛乳は,古くから良質な動物性蛋白質として乳幼児,老人,病人の主要な栄養源として尊重され,また一般人の健康の保持増進の糧として親しまれてきた。最近では,牛乳を飲む人は飲まない人に比較して胃癌の発生率が低いとの報告さえもあり,今や日本人の食生活上に大きなウェイトをしめるものとなっている。
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