ホスピタルトピックス 給食
病院給食にもっと牛乳を
森田 百合子
1
1国立療養所課
pp.88
発行日 1965年9月1日
Published Date 1965/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202670
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牛乳は完全栄養にちかい食品であるといわれ,健康な大人にとってももちろん,子供や病人にとって最も好ましい,場合によっては不可欠の食品であることは,今さらいうまでもないことであろう。
治療食における牛乳の使用について例をあげると,水分と蛋白質を相当厳重に制限する腎臓病食においても,急性腎炎の固定した時例では1日360g (2合)ぐらいは許されるし,その反対の糖質制限食である糖尿病の食事でも,回復期には毎食ごとに牛乳1本(180g)ぐらいをそえることが,米飯やパンが少量であることを補って,満腹感をあたえる意味からも適当であるといわれ,この食糧構成を実施している例も多く見うけられ,食事療法の代表と思われている胃潰瘍の食事療法では,南氏食養表のように,最終出血後6日目に150gの牛乳を,体温程度にあたためてあたえるよう処方されている。
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