特集 食品の汚染とその対策
牛乳類の細菌汚染とその保存性
春田 三佐夫
1
1東京都立衛生研究所乳肉衛生部
pp.334-336
発行日 1969年6月15日
Published Date 1969/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203891
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食品の細菌汚染と変質
食品はこれをそのまま室温に放置すると,種々の因子の作用により自然的変化を起こして変質する.変質することにより食品はほとんどの場合その可食性を失い,経済的損失を招くばかりでなく,ときにはこれを摂取する人の健康を害し,衛生上危険なものになる.病原細菌の汚染は特に危険である.
食品の変質に関与する因子には種々あるが,まず第1にあげられるのは温度,湿度,光線などの物理的因子である.次にあげられるのが酸素や食品自体に含まれる酵素などの化学的因子である.さらにネズミ,昆虫類,細菌・酵母・カビなどの生物学的因子があげられる.これらの因子はそれぞれ単独に作用することもあるが,たいていは相互にからみ合って作用する.
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