特集 ニューフェイス1年の記録
臨床に職を求めて
竹野 栄子
1
1香川県立中央病院産科
pp.29-31
発行日 1970年4月10日
Published Date 1970/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204651
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今日まで
就職して8カ月,あっちでつきあたり,こっちで失敗しながら,ダルマさんのようになんとか立ちあがり,がんばっております。もう何カ月か後には後輩を迎えようとしています。助産婦として免許を与えられ,先輩達に導かれながら過ごして来たこの何カ月間,私達は何を考え,何を学んできたのでしょうか。
時には助産という仕事に喜びを覚え,時には絶望して転職を思ったりしたこともあります。助産婦8名,全員先輩達で,何の問題もなさそうでいても時には,社会人として,ほんのささいなタテ,ヨコの人間関係で悩んだこともありますし,また逆に,あたたかい人柄に触れて,自分のいたらなさに泣きたいような気持になったこともあります。3人の同級生と1年先輩の人達4人,悩み考え,集まれば夜遅くまで議論しあいます。仕事の内容について,人間関係について,看護体制について,看護内容の1つ1つの改善について,各受持の症例について,また技術的な面について,時には人生について,いくら話してもつきません。やっと産科病棟の概要をつかみ,慣れてきたという今頃,後輩達が実習に来始めました。学生時代の学期テストのこと,保健所実習のこと,助産の症例がなくて卒業できるのかしらと不安だった時期を思い出します。
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