特別論稿
職種間のより良い連携のために—医師に求められるもの,他職種に求めたいもの
藤井 博之
1,2
1健和会臨床疫学研究所
2みさと健和病院内科
pp.184-191
発行日 1986年2月1日
Published Date 1986/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921327
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はじめに
筆者は,地域病院の病棟担当医として勤務している内科医である.卒業して臨床研修を開始した時から,一貫して地域病院に籍を置き一般臨床医として働いてきた.卒業後5年目の短い臨床経験の中でも,地域医療におけるチーム・ワーク=職種間連携の在り方については,常々考えさせられる問題が多かった.特に,看護婦とのチーム・ワークは医師にとって最も重要なものの1つであり,これまでにもしばしば議論の的となってきた.
そうした議論の多くは職種間連携上のポイントとして,医師との人間関係や信頼関係の確立を強調している.そのこと自体に異論はないが,単に医師が人間的に親しみやすいとか話しかけやすいとかだけでは不十分であろう.私としては,第一線医療全体を視野に入れながら,業務遂行上も相互のコミュニケーションが大切なことを述べ,チーム・ワークを良くするための方策を考えてみたい1)2)3).
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