特集 保健婦の研究活動
保健婦の研究に期待するもの—現在行なわれている研究をどのように発展させることができるか
兼松 百合子
1
1岩手県立盛岡保健婦専門学院
pp.25-28
発行日 1969年3月10日
Published Date 1969/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204389
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I.はじめに
すべての専門家がそうであるように,保健婦も研究をすることが建てまえとされている。昭和24年に厚生省が示した"保健婦業務の指導方針"のなかに,保健所長が管内保健婦の業務研究会の推進に責任を持つことが示され1),また昭和35年に出された"国民健康保険施設について"の通牒の中に,保険者が保健婦の研修について配慮しなければならないことが謳われている2)。現在,地域における保健婦の職場ではどこでも研究会を持つことが公務として定例化されてきていることは喜ばしいことである。
岩手県では,保健所を中心として毎月あるいは隔月に管内の就業保健婦の研修会が行なわれ,このほかに各職場で随時に研修のための集会を持っている。保健所保健婦は,県の所管課から毎年各保健所で1題の研究報告をまとめることを要求され,昭和37年以来毎年その成績が収録として残されている。国保の保健婦は,国民健康保険団体の地区協議会の保健婦部会において保健婦の業務研究を行ない,ブロックごとに年に1回研究発表会を持ち,さらにブロックの代表が県内の発表会へ,そして東北ブロックの発表会へと進むことができるようになっている。県内の発表会の内容は,昭和35年度より収録として残されている。
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