連載 看護管理者の眼・7
婦長たちも臨床研究を行なおう
田中 由紀子
1
1横浜市立市民病院看護部
pp.585
発行日 2000年7月10日
Published Date 2000/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901243
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看護職が交わす会話の中で,看護ケアの改善に結びつくようなキーワードがよく聞かれます。実際に病院内で取り組んでいる看護研究は日常業務のなかで,なぜ?と疑問に思ったことが研究動機となっています。つまり,日頃の実践のなかにこそ,研究の素材が散在し眠っています。看護管理者にとって日常業務のなかでスタッフが疑問に思ったこと,ふとつぶやいたことを研究的視点でまとめ,看護ケアの改善につなげるよう動機づけ,それを支援していくことが大事になってきます。
しかし,こうした看護研究が,看護部内で行なわれる年1回の研究発表会に出すことだけが目的になり,発表すればそれでおしまいとなると,とても惜しい気がします。臨床研究の最大のメリットは,成果を活用できること,また,継続した研究の積み重ねでさらに洗練させていくことができることです。そしてまとめたものは,院外にも積極的に発表していくことで,新たな評価や示唆を受け,発展していくと思います。
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