実態をさぐる
実態:胃・十二指腸の病気
pp.62-63
発行日 1966年12月10日
Published Date 1966/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203805
- 有料閲覧
- 文献概要
死亡はふえている
華かな話題をまいて 国際ガン学会がそのカーテンをおろしたのはつい先頃のように思える。ウィルス学説の再評価やら 診断・治療面でのユニークな創意やら 数多くの新知見にいうどられ 盗作デザイン問題までアクセサリーとして 秋の学界の話題をさらったものであった。
わが国でのガン死亡の特長としてよく知られているように胃ガンが多く 他国ときわだった特異像を示している。しかし ガンの発見率は急激によくなったとはいえ まだまだ完全なものではなく 見逃されるものも少くない。最近の死亡統計から胃ガンに接近している疾病として胃・十二指腸の疾患を眺めてみると胃ガン以外の疾患でも 相当数の生命が奪われていることが明かとなる。ことに多いのは胃ガンではあるが潰瘍性疾患の死亡も 決してなくなったとはいえない。(表1)
Copyright © 1966, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.