新しく保健婦になられる方へ
地域での活動こそ保健婦の仕事—市町村から
高橋 久子
1
1千葉市役所
pp.15-16
発行日 1965年4月10日
Published Date 1965/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203366
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ひととおり保健婦の哀歓は味わつたが
国保保健婦として,母子保健活動を重点的にとりあげ,地区活動を推進させようと市役所に勤務して1年ふり返ってみますと1人で地区の責任者のようにふるまい,その結果からまわりし,描いていた夢を実現するにはほど遠いものになってしまいました.
勤務して3ヵ月間は,役所の機構を知ること,今までの保健活動について知ること,先輩の指導のもとに並行して行なわれる保健活動に参加してゆくことにせいいっぱいでした.連日計画された集団検診,先輩から申し送られた訪問,衛生教育,その間をぬって衛生課の行なう予防接種の応援,住民検診への参加,管内研究会などと保健係長,事務員,保健婦総員19名で,30万を突破した市民への保健指導はそうとうなエネルギーを消粍します.広範な千葉市においては,市街と農村との特色がはっきりしていますし,地区活動の方法もさまざまです.特に農村における衛生教育--映画会などは,町会長を通じての回覧だけ,そのためかなかなか集まりません.7〜8人で行なうこともしばしばです.しかし,集会所のいろりを囲んで,目をこすりこすりの話し合いも,たとえ少人数とはいえ,有意義なものだと思います.
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