特集 医療と公衆衛生
医療機関と公衆衛生活動
病院任務の概念を総合保健まで拡大して
塚原 国雄
1
1東大公衆衛生学
pp.106-110
発行日 1965年3月10日
Published Date 1965/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203354
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近来,ことに第2次大戦以後,医学の進歩,衛生行政の伸展,社会福祉の拡大,産業経済の発展,社会生活の近代化などによって,医療と公衆衛生とは互いにその領域を広めてきた.
英国は1946年に国民保健事業法を制定して,総合保健サービスをうち出し,治療サービスだけでなく,予防医学のサービスも提供することとした.すなわち,予防と治療の総合一体化であって,医療機関を通じて個人保健を達成しようと考えたのである.以来,総合保健(Comprehensive Health Care)や病院における公衆衛生活動について,WHOの会議などでしばしば討議されるようになったのである.
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