特集 結核医療と病院
国立結核療養所の任務と今後の課題
大村 潤四郎
pp.25-29
発行日 1966年3月1日
Published Date 1966/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202801
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国療の歴史
国立結核療養所は昭和20年,軍事保護院の廃止に伴い,それまで傷痍軍人療養所であった36の療養所を引きついだことにはじまる。その後医療団の解散に伴って昭和22年医療団より94か所を移管した。当時は結核花やかなりし頃で病床は著しく不足であったから,陸・海軍病院から移管された国立病院のなかから数年にわたってあわせて43の国立病院が結核療養所に移管された。また国立温泉療養所からも4か所が結核療養所に転用された。結核病床数が最も大であったのは昭和33年であって結核病床の総数は263,235であった。この時国立結核療養所の病床数は65,500床で結核病床の24.9%を占めていた。この年から結核病床は減少をはじめ,昭和36年からは結核療養所の病院転換がはじまった。現在までに12か所が病院に転換され,2か所が精神療養所に転換されている。また昭和41年度には2か所が病院に転換される予定となっている。
最近10年間における全国結核病床数の推移ならびに国立結核療養所の施設数ならびに病床数の推移は第1表に示す通りである。
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