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某私立大學病院のハウスキーパーの任務について
吉田 きよ
1
,
淸水 里都子
1
,
松野 正德
1
1慶應大學醫學部附屬病院
pp.14-17
発行日 1952年10月1日
Published Date 1952/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200543
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I 緒言
戰後吾國の病院には歐米諸國の例に倣い,ハウスキーパー,がおかれる樣になり,東京に於ては東京病院協會の一部會として,ハウスキーパー協議會が設けられ,原素行1)先生の指導の元に既に昭和23年8月以來度々會合が續けられ,會員相互の質的向上が計られているのである。
病院とは云うまでもなく患者に對してはホテルと醫療の兩面のサービースが必要となるところである。特に近代的病院の機能は極めて復雑に分化され,最近の科學的醫術と最高の能率的管理とが極度に要求されている。從つて病院は病院長のコンダクターの元に各機關が一糸亂れざる演奏を行つてこそ始めて病院運營のオーケストラが奏でられるわけである。即ち醫療の質的優秀さは勿論のこと,各機關もそれぞれ優れていることが必要である。その内でも特にハウスキーピングは特別に重要な任務となつている。ハウスキーパーの働きは直接病院の成績に影響するのであり,所謂,クリーン,であるか否かはハウスキーパーの肩にかゝつている。アメリカでは良い病院という言葉にはCleen Hospital (清潔な病院)といわれるということである。とにかく病院は先づ第一に清潔でなければならない。ハウスキーパーの主任務は清潔整頓である。ハウスキーパーとは一體どんなことをするのかという質問がしばしば聞かれる。それにはいつでも一家に例えればその主婦或は大家の老女中に相當するのだといわれている。では具體的にはどんな任務があるのであろうか。
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