シンポジウム 地区のニードと保健婦業務計画—第21回日本公衆衛生学会第6分科会
特別発言
ヘルス・エデュケーションはチーム・ワークで
杉田 泰宏
1
1北海道渡島保健所
pp.41-42
発行日 1965年2月10日
Published Date 1965/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203312
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私も,だいたい三沢先生と同様の考えですけれども,一応,現場の保健所長として,感じたことを述べさせていただきたいと思います。
先ほど大沼さんのお話をお聞きいたしておりますと,社会的背景を考えて公衆衛生活動を進められ,適宜ヘルス・エデュケーションを行ないながら,住民の生活に直結しつつ,将来また発展のことを考えられて,地区の人の経験と,それに悩む人びとの要請にまで配慮されているようにお聞きいたしまして,びっくりしたのでございますが,同時にそれは,側面的にみますと,公衆衛生活動が,少数の保健婦だけでするものでないと,言われてもおったようですけれども,それが肩にかかっているような感じがいたしました.しかし私は都市のほうもそうでございますけれども,おそらくそこまでなさるには,種々の形のなんらかの共同の医療が,立体的に,そして年数を経て行なわれてきた結果だと思っております.私どもも,数年前から,同様のことを経験してきております.特に私どもが,現実に地区のニードを選び出してこたえるためには,現時点におきましては,あまりにも人まかせで,すべての面におきまして,制約がありすぎるように思うのであります.
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