特集 臨床医学最新の進歩・知識
消化器病—医療統計の首位をゆくもの
斎藤 達雄
1
1東北大学医学部山形内科
pp.36-40
発行日 1962年12月10日
Published Date 1962/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662202709
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消化器系疾患—国保の医療統計の一,二位を争い,職場の欠勤原因の首位をきそうこの病気は,同時に死因のかなりを占める癌,潰瘍の危険をはらんでいる.その診断技術は,直接目でみて調べようとする内視鏡的な方法や,細胞診などの併用によつて,かなりの早期発見率をほこつている.各地域の対癌協会の活動にもみられるように,スクリーニングも活発に行なわれている.しかしふだん地域の人たちが問題にするのは肝炎であり,あるいは胃下垂,胃炎,便秘,下痢などである.それらの疾患に,近代医学はどこまで解決の緒口を与えているか.それらの進歩を一覧し,現状を語られたこの論文は明日の保健指導の指針となるだろうことを信じてやまない.
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