ぷりずむ
ゆっくりゆこう
園田 真人
1
1福岡県粕屋保健所
pp.698
発行日 1986年10月15日
Published Date 1986/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207354
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人間は毎日の生活を安心して生きていくためにはなにかスローガンがないと落ちつかない存在のようである.江戸時代の日本国民は島国のため,大きな声でスローガンを叫ぶような習慣も必要性もなかった.だから,明治維新後になって急に必要になったとしても何をスローガンにしてよいか分からなかった.第二次大戦中では「鬼蓄米英」とか「うちてし止まん」とかお粗末なスローガンしかなかった.
戦争に負けたあと,外国の様子をうかがいながら,国民たちはどのような方向を向いているのか指針を示されることは,如何に大切なものであるかを知るようになったのは,戦後二十数年たってからである,(この意見は,山崎正和著『おんりい・いえすたでい,60』文藝春秋社刊を参考にさせていただいた).
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