巻頭言
ぼけてゆく
山田 通夫
1
1山口大学医学部神経精神医学教室
pp.4-5
発行日 1989年1月15日
Published Date 1989/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204639
- 有料閲覧
- 文献概要
私には,sleep inducerをかねて,就眠時にごく軽い本を読む習慣がある。
たまたま,その中の1冊にRichard Buchmanの『痩せゆく男』(原題は“Thinner”)があった。主人公の弁護士は肥満で悩んでいるが,あることを契機に「とめどなく痩せてゆく」という恐怖にとりつかれるのがテーマである。肥満が罪悪のように受け止められているアメリカ社会への風刺をこめたものである。
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.