特集 事故を防ぐために
保健婦の立場からみた子どもの事故について
内山 恒子
1
,
内藤 和
1
1東京都麻布保健所
pp.37-41
発行日 1961年8月10日
Published Date 1961/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662202384
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はじめに
数年前ある小児科医の講義の一節に『小児の事故死が増してきた.それがアメリカにならつて自動車による事故が多くなつてきた』という話をきいた.私はどういうわけか,その先生の言葉が心に残り,これはたしかに保健婦がとりくまねばならぬ問題であると感じた.
今日,予防・治療医学の進歩はめざましいものがあるが,いまだ・結核・乳児・母性・成人病の問題と,幾多の困難な道を切りひらいてゆかねばならない.しかし,現場で家族ぐるみの保健指導をゆだねられているわれわれには,母の膝下にある幼児の問題にも無関心でいることは許されない.そこで子どもの事故防止について,これまで明らかにされたところを学んでみることにした.
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