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公衆衛生の話題
pp.59-60
発行日 1957年11月10日
Published Date 1957/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662201531
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インフルエンザ防疫対策決る
今年は5月から7月にかけて時期はずれにインフルエンザが全国的に猛威をふるつた.その大部分がA東京57型ヴイールスによるもので秋から初冬へかけての再流行も予想され,その対策が急がれていたが,この程厚生省では伝染病予防調査会に諮問の上,インフルエンザ防疫対策要領を決定した.
これによると小中等学校の生徒を中心に,乳幼児,妊産婦,老人,病弱者などできるだけ多くの人がインフルエンザワクチンの接種を受けるように指導し,そのため厚生省でも従来不足がちなワクチンを十分整えることになつている.また流行の初期にできるだけ正確な患者発生の状況を把握して,流行場所の周囲では予め,予防措置を樹立したり,患者の自宅内での隔離や羅患生徒の登校停止,学級,学年の閉鎖,不要不急の団体旅行の中止など広い範囲にわたつて保健所を中心とする衛生行政関係者の防疫活動を指示している.
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