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公衆衛生事業としての精神衞生
宗像 文彦
pp.67-71
発行日 1957年1月10日
Published Date 1957/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662201341
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1.はじめに
結核や乳幼児の指導のために家庭訪問をすると,その家庭の中に精神病患者がいて家庭の空気が何となく暗いとか,家族の一員に大変むずかしい人,ひねくれた性格の人,道徳的にだらしのない人などがいるために困つているとか,あるいは結核患者でもいろいろな精神的な悩みのために充分な療養ができない,といつたような例に遭遇されることは決して少くないと思います.
こんな場合,一体どういう指導をしたらよいか.方法は数多くあつて,保健婦個人々々がその場にのぞんで何らかの指導を行つておられるでしようが,その結果は最善のものであつたかを反省してみる必要もありましようし,或はこのような心の悩みを解決してやれなかつたこともあつただろうと思います.
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