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公衆衛生の動き
pp.54-55
発行日 1957年1月10日
Published Date 1957/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662201336
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なぜ,保健所には医師や保健婦が足りないか
10月下旬,名古屋市で第11回日本公衆衛生学会が開かれた.3日間の学会の最後の日は「公衆衛生行政の隘路」という議題でシンポジウムが行われ,都道府県,大学の公衆衛生関係者が多数参集し活溌な議論がなされた.議論の焦点は,保健所のオーバ・ワークからつづいて,ではなぜ保健所に医師や保健婦が足りないかという問題となり,原因として,身分の不安定,給料の不足また仕事の内容に興味を持てないことなどが論ぜられた.
解決策としては,給料を上げること,保健所費の国庫補助率を引上げること,公衆衛生専門医制度を考慮すること,大学の公衆衛生コースにもっと社会科学的要素をおりこむことなどが決議された.
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