講座
「2×2表」と如何に取り組むか—統計の生きた使い方(その14)
平山 雄
1
1公衆衛生院疫学部
pp.36-39
発行日 1955年8月10日
Published Date 1955/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662201000
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前回は「2×2表」の基礎的な取扱い方について述べた.丁度,柔道又は角力の得意技のように,その形にまとめあげれば,非常に楽に料理できる.換言すれば,いくつかの計算をそれに機械的に加えるだけで,きわめて自然に貴重な結果が次々に出て来ると述べた.そして第一歩として,先ず,縦又は横にパーセントを計算すること及びカイ自乗検定を行うことの意義について述べた.
このような統計の基礎的な技術に入つてゆくと,どうしても「難解」「無味乾燥」という印象が先に来る.それを知りつつ,今回もあえて前回の説明をひろげて「2×2表」の応用について話を進めたいと思う,念願する所は,統計の教科書には通常まとめて書いてないが,私自身,日常盛んに利用している方法なので,それを何とかして皆さんにお伝えしたいのである.すがすがしい眺めの峠に出るまでの難所と思つてついて来て戴きたい.
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