講座
正しく美しく話すために(2)
村崎 敦雄
1
1ラジオ東京編成局
pp.32-36
発行日 1955年4月10日
Published Date 1955/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662200934
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音の反射--反響
前号で"音"についての説明を終つて今号からは人間の発声器官に入るつもりであつたが,音について一,二云いのこしたことがあるので,この点に少し触れてみたいと思う.というのは,前号では音の反射即ち反響については大して語る所がないと片ずけてしまつたが,話す時聞く時,反響ということは,やはり重大な要素で一応の説明が必要であり,読者の皆樣が一対一の会話の場合以外に,学校の講堂その他で多数の人々に話をする機会があるとすれば,尚更必要なので,これについて少し説明することにした.
反響とは,誰でも知つている通り,音が伝わつている途中で,何か物体に突当つた時にバネかえつて来る現象であり,その際の入射角と反射角が等しいことも周知の通りである.
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