職場報告
京都市中京区受持学区町別結核患者発生状況に就て
戶井 淸枝
1
1京都市中央保健所
pp.58-61
発行日 1954年4月10日
Published Date 1954/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662200725
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昭和25年1月より現在に至る受持学区結核患者届出実数につき申し述べてみます.まず私はこの学区に於る結核患者の届出住所が町別により数的差違が甚だしいように思い,約5ヵ年間の届出患者実数の集計をしてみました.参考までに当学区の地理的位置に就て申しますと,京都市中京区の略中心に在り,南に二條城を有し,面積0,1382方粁,人口4904人,内男子2387人,女子2517人,世帶数1165,人口密度一万方粁,31万強.区内23学区中第2位,面積は狹く区内第22位,生活環境は全体的に稍々低く,職業は京染友仙の個人経営が最も多く,家庭内作業が主になつています.家屋構造は京都風な建方にて間口狹く奥行のある,採光不充分,濕気高く.又露路が比較的に多く,長屋あり,必然的に水道,井戸,便所,の共用は免れません.
集計に当り町別区分としましては,南北に走る主なる通りを中心とし,東方より岩上通,猪熊通,新し町,大宮通,神泉苑通,に分け南は三條通,北は二條城に至る5つの通りであります.
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