私の実習指導方針
学生にも受持患者に対する責任感を
出垣 冴子
1
1国立京都病院
pp.26-27
発行日 1965年7月1日
Published Date 1965/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905477
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はじめに
わが国における看護教育も教育制度改正から15年,長い年月を経てみごとに成長してきた感があります。
しかし,学生が教室で習ったことを実際に目で見,手でたしかめて見る臨床実習場,いわゆる病室における看護はどうでありましょうか。医学は日に日に進歩し,それにともなって看護婦の仕事も医療介助の一部門として,技術的にあるいは科学的にはなやかに展開されております。このような反面では,看護婦不足がさけばれ,一方質の低下とか質の向上とか,患者のための考えよりも利害関係を中心とした問題が世論にまでとりあげられております。そうして看護婦は処置に追われ考えることを忘れ,ただ1日が終わればよいとさえ考えるようになってきております。
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