近道反應

　この言葉は，ふつうは"短絡反応"と訳されている．英語ではshortcircuitreaction，独乙語では，kurzschlussreaktionである．"近道反応"の訳語は，すくなくとも，宮城音彌氏が"心理学入門"（岩波新書版）で，それから，同氏の論評などに出て来ているが，なかなかよい訳語である．

　これとちようど反対の言葉は，心理学では"まわり道行動"がある．英語ではdetourの字を使い，独乙語ではUmwegの字を使う．まわり道の行動とは，格子の前に食物を置いた場合，格子にとりつかないで，うしろへいつたん後戻りして，まわつて餌をとることで，犬にはできるが，ニワトリにはできない．