研究報告
Donaggio反應の標準法について
佐藤 德郞
1
1公衆衛生院
pp.37-39
発行日 1949年3月25日
Published Date 1949/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905443
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
Donaggio反應は試料に鹽基性色素をモリブデン酸鹽を加え,色素の凝集防止の状態を見る方法である.色素としてDonaggioはチオニンを用い1),佐藤はメチレン青でも同樣の反應のおこることをみた2).その後チオニンは入手難であるため我が國ではメチレン青による種々の變法が出,各種の成績を比較するのに不便があつた.又定量法としても欠陷があり,所謂疲勞との關係も確定するところまでゆきかねる状態であつた。
學術研究會議疲勞班の尿に關する小委員會では委員長吉川春壽博士が座長となり,Donaggio反應の標準法を定めることになつて種々檢討中であつたが,1948年11月の委員會の席上佐藤等の新法3)を中心とした標準法を採擇することになつた.主な實施樣式は反應のpHを5.6とし1萬倍のメチレン青を用い,尿を稀釋して陽性點の終りをみる方法である.
Copyright © 1949, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.