音樂講座
邦樂(その3)
山本 金雄
pp.57-59
発行日 1953年9月10日
Published Date 1953/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662200599
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明治・大正・昭和時代
あらゆる点で古いものを捨て新しいものを歡迎した明治維新は,邦樂にもあてはまります.直接洋樂の影響を受けて新しくなつたもの,直接の影響はなくても曲の組立など從来の型を破つたものとなります.
箏曲の方では今まで右手だけで演奏したものが左手も使い重音式にしたもの,坪内消遙博士の「薪楽劇論」に基いて新しく作つた作品「新曲浦島」というオペラこれは長唄謠曲一中竹本(義太夫)常磐津淸元など殆どあらゆる邦楽を採り入れたものですが,現在長唄で「薪曲浦島」といつているのはその中の初あの一部分です.
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