音楽入門
音樂史(その3)
山本 金雄
1
1NHK合唱団
pp.51-53
発行日 1953年2月10日
Published Date 1953/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662200461
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バツハ,ヘンデルを境として現在盛に演奏される作曲家の出現となり古典派音楽の時代から革命による社会的変動によつてロマン主義の芸術が出来ロマンチック音楽が出現した.前期ロマンチック作家にウエーバー,-マイエールベール,ロツシーニ,シユーベルト,ドニゼッテイ,ベルリーニ,メンデルスゾーン,シヨパン,シユーマンがあり,後期ロマンチックの代表的作家にベルリオーズ,リスト,ワグナー,ヴェルディー,グノー,フランク,スメタナ,ブルツクナー,ヨハン・シュトラウス,フォスター.ブラームス,サンサーンス,ビゼー,ムゾルグスキー,チヤイコフスキー,ドヴォルザーク,マスネ,グリーク,リムスキーコルサコフ,フオーレ,プッチーニヴオルフ,マーラーがあり,シユーマンは彼のピアノ曲の題名を見ると分る樣に文学的に音楽の画を描いたのであり,彼は学者でもあつた.若しロマンチック的クラシック作家を作つたとすればシユーマンとブラームスがその中に入る.ブラームスは「三大B」といわれる。バツハ,ベートヴェンと共に頭文字のBをとつて言い表したものであるが,色々な意味に於て古今東西を通じて最大作家の一人に数えられる.
ブラームスの作品は民謡や舞踏曲に見られる樣な單純素朴な旋律が多く.ハーモニーは清新で大膽な転調に富み.
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