講座
幼兒期の精神衞生
片口 安史
1
1国立精神衞生研究所
pp.26-29
発行日 1953年2月10日
Published Date 1953/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662200455
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「健全な精神とは,明らかな精神疾患によくみられるような症状は少しも示さないものであると言える--しかし広く考えると,精神的健康はそれ以上のものである.最大限の能率を発揮し.満足を得,愉快を感じ,社会的に愼重な行動をし,人生の現実に直面してそれを受け入れる能力をもつて,自分自身及び広く世界一般に適應するものを精神的健康というべきである--満足の状態にあつて,みたされぬ緊張を意識せず,社会的にみて適当でない行動や異議のある行動はしないで,いかなる事情の下でも,どんな環境に於いても知的にも感情的にも自らを維持してゆける人である」(1929年第3回児童健康及び保護白堊会議に於ける"精神的健康"の定義)
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