講座
新しい改良便所
児玉 威
1
1神奈川県衞生研究所
pp.18-22
発行日 1952年10月10日
Published Date 1952/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662200373
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寄生虫病の豫防
寄生虫病予防の根本的対策としては屎尿處理の合理化,一般的対策としては駆虫と再感染防止が挙げられる。我国では蛔虫は月5-10%が新或は再感染すると云われている。関東地方ではこれに4-5月と10-11月の2つの山があるが,北陸その他ではこの山が秋だけに1つの所もある。又我国では鉤虫卵及びその仔虫は冬を越すことができないと云われている。そこで蛔虫ではこの再感染の山の終り頃集団駆虫を行い,鉤虫では冬期2回連続して行うのが合理的であると考えられている。特に農村では再感染速度が速いので,再感染防止の有効な措置を講じなければ,駆虫効果も数ヶ月の間にまた元にもどつてしまう。それには結局屎尿處理の合理化が最も基本的な問題である。
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