病室につけられた便所とシャワー

　最近建設されている病院では，4床室のような多床室でも便所がついていることが多い．排泄に伴うプライバシーの確保は，入院することによって少しずつ剥ぎ取られていく数多くのプライバシーの中で，患者にとって最後の砦なのかもしれない．もちろん，病室に便所をつける場合には，臭い，音，光といった環境上の問題，安全性といった管理上の問題，蓄尿や清掃といった運営上の問題，そして同室の患者同士の心理的な問題を1つひとつ検討して，しつらえを決めなければならないことはいうまでもない．

　写真は，米国カリフォルニアにある病院の個室病室についている便所とシャワーである．便器横につけられているシャワーで，下半身を簡単に洗い流すことができるようになっている．また，隣にあるシャワーには，壁から座面を引き出すことができる幅広いシャワーチェアーが備えつけられている．