特集 適用事例で学ぶ活動モデルの使い方
「PRECEDE-PROCEEDモデル」の使い方
吉田 亨
1
1群馬大学医学部保健学科
pp.1026-1033
発行日 2003年11月1日
Published Date 2003/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662100194
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「PRECEDE-PROCEEDモデル」とは
ヘルスプロモーション(健康推進)の企画・実施・評価のモデルであるPRECEDE-PROCEEDモデル(図1)1)については,すでに訳書2)や解説3~5),研究報告6,7)があるが,最初にその背景や要点を紹介したい。
このモデルの源流は,Greenらにより1980年にアメリカ合衆国で提唱された,健康教育の企画・実施・評価の枠組みであるPRECEDEフレームワーク8)である。アメリカ合衆国の健康教育領域では,1970年代前半には,検診受診などの予防的保健行動を予測するための社会心理学的モデルに関心が集まっていたが,当時問題となりはじめた生活習慣病を対象に,健康教育を企画・実施するための手順が必ずしも明確にはなっていなかった。そこで,その手順を具体的に提唱したのが,PRECEDEフレームワークであり,その後多くの実践により,健康教育の企画・実施・評価の代表的なモデルと考えられるようになった。
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