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金川克子・早川和生(監訳)―コミュニティ・アズ・パートナー―地域看護学の理論と実際―「保健師とは?」の問いに答える実践的指南書
北岡 英子
1
1神奈川県立衛生短期大学専攻科
pp.577
発行日 2003年6月1日
Published Date 2003/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662100114
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「保健師さんはすごく忙しそうでゆっくりお話もできなかった」「学校で習ったことと実際の活動が違う!」「保健師の専門って何だろう?」などなど保健所実習後の学生の感想はさまざまである。
私は現在,1年課程の保健師・養護教諭教育に携わっている。1年間で2つの資格を得るためには,学生も教員も過密なカリキュラムをこなすことを強いられる。前期は座学を中心に「理論」を叩き込まれ,後期は実習で「実際」を学び,その間,事例をまとめての報告会や研究的な整理をしなければならない。
冒頭の学生の感想にもあらわれたとおり,近年,多くの自治体で機構改革が行われ,保健師の活動の場や役割が大きく変化している。職域の拡大という点においては喜ばしいことだが,状況の変化に混乱している現場も少なくないようである。しかしこのようなときこそ「保健師とは?」「保健師活動とは?」の問いを反芻しつつ,活動の対象となる地域をどのようにとらえ,どう取り組んでいく必要があるか,原点に立ち返って再確認することが必要ではないだろうか。
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