連載 エキスパートナースの肖像
事例を通して看護師のキャリアを積むことの意味を考える・5
「臨床」とは何かという問い
佐藤 紀子
1
1東京女子医科大学看護学部・大学院看護学研究科(看護職生涯発達学)
pp.450-453
発行日 2007年5月25日
Published Date 2007/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100672
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松田さんとの出会いは,東邦大学医療センター大橋病院での「ナラティブ」研修の日でした。2日間の研修でしたが,松田さんのお手紙によると,最初の研修の日に松田さんのナラティブに描かれているAさんが亡くなったのだそうです。その日,松田さんは午前3時頃,Aさんの「血圧が下がった」という連絡を受け,病棟に向かい,研修が始まる13時まで付き添っていたのだそうです。私は「臨床」という言葉を反芻しながら,松田さんのナラティブを読みました。私がこのナラティブをどう読んだのか,「臨床」という言葉をどう解釈したのか知ってほしいと思います。
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