連載 水引き草の詩(うた)—ある看護教師の闘病記・5
貴重な記録
藤原 宰江
1
1岡山県立短期大学看護科
pp.806-809
発行日 1988年8月1日
Published Date 1988/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661923157
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千慮の一得
発病以来,3か月に迫る病臥の日々を,為すこともなく細々と生きてきた私にも,療養中やり続けたことがひとつだけある.それは病床記録を書くということであった.
この“仕事”は発病の日から続いている.手術のために一時中断の憂き目をみたものの,術後3日目から再開され,1年余にわたって書き綴られた(別に頼んだわけではないが,手術当日の午後から20日の深夜までは,夫または浩子の字に変わっている).
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