看護の潮 看護,1968年
療養経験の中から
—《この貴重な体験》—私には看護婦批判はできない
大熊 房太郎
1
1サンデー毎日編集部
pp.28-30
発行日 1968年1月1日
Published Date 1968/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913833
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念願かなって入院
変わった男だと思われるかもしれないが,私はだいぶ前から一度入院してみたい(もちろん瀕死の重症で入るのは困るが……)と考えていた。というのは,医学・医療関係を担当する新聞記者として,病院—それもできたら大学病院での患者生活を経験しておくのもむだではあるまいという,まことに新聞記者的な職業意識があったからである。
ところが幸か不幸か,ことしの春,この年来の念願が,突然,かなえられることになった。昔,軍隊時代にわずらった肺結核症の再発の疑いと,さらにインズローマ(膵ランゲルハンス島腫瘍)の疑いも加わって,順天堂大学医学部付属の順天堂医院に入院することになったのである。
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