研究と報告
脳卒中患者の家族指導のあり方を考える—指導前後の家族の介護知識を調査して
堤下 秀子
1
,
池上 幸美
1
,
竹丸 ユキミ
1
,
小野 知子
1
1鹿児島大学医学部付属病院霧島分院
pp.1268-1272
発行日 1985年11月1日
Published Date 1985/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661923056
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はじめに
当院では年間約130名の脳卒中患者のリハビリテーションを行なっているが,退院時に感ずる悩みは家族の受け入れが悪く,家庭復帰がスムーズにいかない例がしばしばみられることである.その原因として,家族構成や経済上の問題とともに1),家族の障害に対する理解の不足や正しい介助法を知らない事から生じる不安や余計な肉体的負担の増加も一因となっていると思われる2).
現在の特1,特2看護においては,家族の付き添いにかなりの制限が設けられている.しかし,生活全般について家族の理解や援助を要する脳卒中患者については,家族をリハビリテーションに積極的に参加させることが重要である.
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