ベッドサイドの看護
最後まで生きようと望んだ末期癌患者から学んだこと
小林 千代子
1
1国立がんセンター消化器内科病棟
pp.664-667
発行日 1983年6月1日
Published Date 1983/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922976
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はじめに
当病棟は予後不良の患者が多く,ほとんどの患者が癌であることを知らされていない.患者は身体的苦痛が増強していくなかで,治らないことへの不安や疑問,更に死への恐怖という精神的苦痛も大きくなる.そうしたなかで,患者は何を考え,どのような気持ちでいるのか,患者のありのままの姿をとらえて接していくことが大切である.ここでは,当院に転院してきた時点から病気に対する疑問を投げかけ,不安な気持ちを看護婦にぶつけてきた患者を,試行錯誤しながら援助していくなかで学んだことを紹介する.
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