総説
末期癌患者のCare
調所 廣之
1
1関東労災病院耳鼻咽喉科
pp.7-14
発行日 1980年1月20日
Published Date 1980/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492209021
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Ⅰ.はじめに
われわれ医師の最大の任務は,病気を診断し治療によつてそれをなおすことにある。なおつけ加えれば病気を予防すること,あるいは訓練により失われた機能を回復し社会復帰を早めるリハビリテーション医療である。しかしそこには限界があり,われわれがいかに努力をしてもやがてはその予後をかえることのできないところに到達する。
臨死患者のcareについては最近次第に注目されてきている。しかし,この問題には医師よりも実際に病人を看護しているナースの方が真剣に取りくんでいるのが現況である。ゆえにこの問題を取扱つているものは医学雑誌よりも看護学雑誌に多い。
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