ベッドサイドの看護
白血病患児の安らかな死への援助
宮路 祥子
1
1国立鹿児島病院小児科病棟
pp.178-181
発行日 1981年2月1日
Published Date 1981/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922713
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不治の病と言われ,死をまぬがれない白血病患者にとっても,医学の進歩はかなりの延命効果をもたらすようになってきている.しかしながら,その延命効果も限界があるものであり,そのような患者に対し,私たちはどのような援助が,どこまでできるのだろうかといつも考えさせられている.末期の精神状態を的確に把握することは非常に困難であるにせよ,死に立ち向かわなければならない患者が,前向きに生きられるような援助こそ,私たちに与えられた課題であろう.真剣になればなるほど悩み,言いようのない虚しさを感じながらも,常にひたむきな看護婦の姿勢は,その家族に対しても,勇気を持たせる原動力になるのではなかろうか.
私たちが,最近体験した白血病患児の精神面の援助を中心とした看護を,ここに報告したいと思う.
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