ナーシングホーム アメリカ合衆国の医療と看護の実態・9
3つの方向に模索する看護と看護職
岡本 祐三
1
1阪南中央病院内科
pp.971-975
発行日 1980年9月1日
Published Date 1980/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922692
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看護職の階層分化と業務分担
看護職内での階層分化,業務の細分化の中で,アメリカの看護の動向にとって決定的に重要な事態が進行します.登録看護婦(R.N.)は直接的な患者ケア(ベッドサイド・ケア)を放棄(撤退?)しつつ,ますます管理業務を担いながら,この階層構造の上方へと押し上げられてゆくのです(図).
かくして‘上からは医学と経営管理が競いながら圧力をかけ,看護こそ患者サービスの総元締めと思っている患者からの要求を押しつけられながら,下からはその職種の権利を認めよと主張する補助職の突き上げに直面させられる’1)という,この後アメリカの看護婦を悩ませ続ける基本構造が出来上がるのです(表1).
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