‘生’と‘死’の選択—欧米の動き・3
立法化の一方で,判断基準づくり—スローガンは問題の核心をそらす
宮野 晴雄
1
1読売新聞
pp.153-160
発行日 1977年2月1日
Published Date 1977/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922618
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1.ドラマチックな“カレンその後”
カレン裁判を本誌が特集したのは,昨年の8月号であったが,その後も安楽死をめぐる重要な動きが,カリフォルニア州での自然死法成立などにみられる.カレン嬢のその後とともに,今回はこれに触れながら,問題の核心は何かを指摘したい.
カレン嬢の運命をめぐる展開は,その後もドラマチックであった.最大の意外性は,レスピレーターから離されたあとも,ずっと生き続けたし,いまなお生き続けているはずということである.
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