ベッドサイドの看護
末期癌患者の看護—病名を知らされた患者家族へのかかわり
渡辺 みどり
1
1鳥取大学医学部附属病院放射線科病棟
pp.377-379
発行日 1989年4月1日
Published Date 1989/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922247
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はじめに
最近,癌は死因の第1位を占めており,ターミナルケア,告知の間題などさまざまな形で,社会的にも関心が高まっている.当院放射線科病棟では,病名は患者に告知されない.そのため,多くの患者はある程度の知識を持っており,内面では疑念を持ちながら,自ら言葉には出さずに不安の毎日を送っている.
今回,患者の母親がだれよりも遅れて病名を知り,強い衝撃を受けたにもかかわらず,最後まで暖かく患者を見守った.この一事例を通して,ターミナルにおける患者および家族へのかかわりについて考察した.
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